古巣

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「謝らないで。いきなり来た私達が悪いんだから。それより2人とも大きくなったね!見違えちゃった!」 3年の月日は成長期だった2人を変えるには十分だったようで、パロエはより女性らしく美しくなり、アルフェは凛々しく貫禄がでてきたようだった。 再開を喜び仲良く話す3人。 一方、アクティの後ろの2人はというと、サレナは憧れのアルフェを間近にして緊張のあまり固まり、テインはパロエの美貌に見とれていた。 そんな2人に気付いたアクティはクスリと笑う。 「アクティ君、だね?初めましてかな。」 「あ、はい!お初にお目にかかります。アクティです。」 「話はよく聞いているよ。」 遅れて歩いてきたジェシードに礼儀正しく挨拶する。 アクティとジェシードはお互いの事は知っていたが、話すのは初めてだった。 ふと気が付くと、周りにいた衛兵はいつの間にかいなくなっており、唯一残っているのは申し訳なさそうに肩をすぼめているグラディで、彼はアクティ達の前に移動すると跪いた。
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