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「そうなんだ!楽しそうね!でも、何でまたそんな所に?」
「ウェイくんが帰ってきたら、力になれるように。3年前はずっと足手まといだったから・・・。」
「でも、ウェイは死んだのよ?」
「そうかもしれない。でも、私は・・・信じてるから。ウェイくんの言葉を。」
「ウェイの言葉?どんな?」
「約束は守る。いつか必ず帰る。絶対にだ。」
「・・・。」
ウェイは死んだ。
それは世界中の人間が分かっていることで、パロエも受け入れるのに時間がかかった。
パロエは、アクティがウェイの死から目を背けようとしているのだと思い、あえて直球な言葉を放ったが、アクティはウェイが生きていると信じ、まるで疑う様子がない。
もしかしたら、心の底から信じているのはアクティだけかもしれない。
そんなブレないアクティを見て、パロエは不思議とウェイが生きているような気がしてきた。
「私も信じようかな・・・アイツが生きてるって。」
「大丈夫、絶対に生きてるよ。」
「フフッ!かもね!そんな気がする!さぁ着いた。ここにみんないるわ。」
話をしているうちに、大広間への立派な扉に行き着いた。
あまりに大きいため1度見上げてから脇を見ると、ついさっきまで誰もいなかったはずの場所にロゼが立っていて、5人に向かってお辞儀をした。
「お待ちしておりました。」
「ロゼさんは相変わらず、いつの間にか現われるのね。」
「そうゆう性分なもので・・・申し訳ございません。」
ロゼは頭を下げ、扉を開けるとまた脇に戻る。
大広間に入ると、中には懐かしい顔ぶれが揃っていて、アクティを見るやいなや数人が駆け寄ってきた。
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