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「さて、あらかたあいさつは終わったな。」
「うん。」
「俺たちも行くか・・・。」
ウェイとアクティは見つめ合うと互いに頷き、ブリッジの扉の前に移動して振り返った。
「世話になった。」
「これからどちらへ?」
「さぁ・・・どうするかな。まぁとりあえず、色んな所を見てまわって適当な場所で腰をおろすさ。な?」
「私はどこでも良いよ・・・ウェイくんに付いていくから。」
ウェイの腕からずっと離れないアクティは本当に幸せそうで、見ている方まで幸せになってしまいそうだ。
それはウェイも同じだった。
「・・・じゃぁな。」
ウェイは最後に微笑み、アクティと共にブリッジから出て行った。
「本当に・・・どこに行くんでしょうね?」
「さぁ?ですが、あのお二人ならばどこへ行ってもうまくいくでしょう。それより次の任務は入っています。リオン様・・・。」
「そうだね。・・・出発だ!」
リオンの号令でバルシナ軍の旗艦であるナシュナは、3年前と同じで曇一つない青空を飛んで行った。
こうして、捻曲がってしまった運命から始まった1人の青年の物語は幕を閉じる。
だが、彼らの歩みは止まらない。
再び、次の目的に向かってそれぞれの物語は進み始める。
何が書いてあるのか?
何を書いていくのか?
それは誰にも分からない。
しかし、どんな困難や苦難が待ち受けていたとしても、途中で書くのだけはをやめてはいけない。
あきらめれば、そこで全てが終わってしまうから・・・絶対に。
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