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(……なんだったんだ……)
あまりに大きな自分の感情の起伏に、自分自身で呆然としていると。
――……ドォン……!
遥か後方、街の外の荒野から放たれる大太鼓のような音の衝撃。
ふぅーっ……と、深く息を吐き出して――改めて銃を構え直し、アンヘルに飛び乗る!
確認するまでもない、今まで何度も挑み、死の恐怖を与えられ、それでもなお私を魅せて離さない。
それは――古き言葉で“混沌”を意味する、『ヴォルツァ』と名を冠された化け物。この世を喰らい尽くさんと突如現れた、全生物の敵。
私はこいつを、絶対に許さない。
目指すは街の外――街に入れる前に、片を付ける。
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