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前に回されている癒多の腕をぎゅっと握った。
叶「…イヤ、だったんです」
癒「…?」
叶「癒多が、他の誰かと一緒にいるの、イヤです…」
ポロっと、つい口から本音がこぼれた。
……ところで、はたと気付く。
あれ、僕今なんて言った?
何か、感情に任せて物凄いことを言った気が……。
叶「っ!?」
言った言葉を頭で復唱してたら、急にグルっと体を回されて癒多と向き合う格好にされました。
当たり前だけど、滅茶苦茶カッコいい癒多の顔が目の前にあります。
しかも何やらまた驚いた顔でガン見してくる癒多さん。
き……気まずい…!!
ってゆか!!
僕ってばさっきからボロボロ泣きまくってるから、涙や鼻水やらで顔が今えげつないことになってるんじゃないか!?
のおぉぉ!!!!
叶「や…、見な…でっ」
…羞恥で焦ってて呂律回ってませんが何か!?
くそぅっ、何故に目の前のイケてるメンズに、平凡の醜い泣き顔を晒さなきゃならんのだ!
イケメンのバカやろー!!!
―――内心はこんなカンジだけど、実際は必死に両手で顔を隠してます。
ええ、隠してますとも。
しかし残念なことに、その両手は癒多の両手によって剥がされました。
なんでだぁ!!
叶「ゆ…ゆたっ、や…」
癒「…ホントか?」
叶「ぁ…え…?」
癒「さっきの言葉」
さ…さっき?
さっき、さっき、……どれ?
さっきってどれですかー!?
癒「…俺が他のヤツといると、イヤなのか?」
それかーーー!!!
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