ママ、僕を愛して。

　
ハル
｢勇気が……？｣

美登里
｢勇気くんには、ハルしか母親はいないの。家事とか働くのがキツいなら、無理は言わないわ。だけどせめて……貴方には、勇気くんを愛して育ててほしい……｣

ハル
｢勇気は…私を…｣

美登里
｢貴方がお腹を痛めた子よ……？私のような過ちを犯さないで……お願い…お願い、ハル！｣

ハル
｢愛する……？｣

美登里
｢お願い……！子供は貴方を愛してるから生まれてきたの……、ハル……私は…最初は気づけなくて……桃歌を犠牲にしてしまったけれど……でもね…ハル…幻想や、偽りの愛じゃない……目の前にある、貴方を愛してる子供や現実を見て……お願い…っ｣

ハル
｢現実……｣

美登里
｢勇気くんの面倒を見てくれる人がいるとしても、勇気くんをどんなに貴方が体罰…虐待しても、それでも切り離せないのが子供と母親なのよ……！貴方にどんなに暴力を振るわれても、勇気くんは貴方の心配をしてた…違う？親を愛してるの……｣