1141人が本棚に入れています
本棚に追加
シェラリアがでていって何分ぐらいたっただろうか…
「シェル…あと二年だ…二年だけ待ってやる…もし二年たっても魔力が変わらない場合は…」
ウィットはかすかな希望をシェルに向けいった。
言われずともわかっていた。
あと、残りの二年で魔力が上がらなかったら…間違いなく、自分はココから出ていかなくてはならないことを…
「…はい、ディルシア卿」
――…
「お兄ちゃん、どうしたの?なんだか…泣きそうなお顔をしているですよ?」
シェラリアはシェルの頬に両手を添えて柔らかく、にっこりと微笑んだ。
「…っ、ありがと、シェラリア…お兄ちゃんは大丈夫だよ?」
涙がこぼれ落ちそうなのを堪えながら静かに笑い、シェラリアを抱き締めた。
――…どんなに望んだって…きっと…僕は…
「いいかぃ、シェラリア…お兄ちゃんはいつだってシェラリアのことが大好きだよ?だから…いつまでも一緒だよ?」
「うん!ずっと一緒だよ?お兄ちゃんにはシェラリアがずっとそばにいてあげる!!」
、
最初のコメントを投稿しよう!