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サークレット、ビキニアー……もとい、ライトアーマー、バックラー、ミスリルレイピアという装備に、旅人鞄という空間湾曲魔法を応用した所謂フクロのも用意されており、その中には予備の装備やポーションなどを詰めている。
上質な絹服の上からとはいえ、ライトアーマーというのはやはり恥ずかしい。
姿見を見つめて頬を染めた凍哉だったが、ユーリがジト目で睨んでいた。
「ユーリ、なんですか?」
「姫様の美しさに見惚れるのは構いませんが、不埒な想いは懐かないように」
「べ、別にそういう訳ではありません! 単にライトアーマーが恥ずかしかっただけです!」
「何故ですか?」
「何故って、そりゃ……」
軽い金属で出来ているらしく、動きを阻害される事もない〝機能的〟な鎧らしいのだが、こんな水着だか下衣だかを晒している形状の物なぞ、余りに恥ずかしくて着ていられない。
とはいえ、女性戦士だと意外にこの手の形状の鎧を身に付けているらしくて、別に誰も気にしないとか。
これはリリウム姫の知識の中でも確認をしており、間違いではなかった。
尤も、二十歳を越えると流石に恥ずかしくなるみたいだけど……
それは然もありなんと、凍哉は頷いたという。
因みに、ライトアーマーというのはこの形状の鎧──当たり前だが女性専用──は材質で名前を付け分けていた。
こいつはミスリル・ライトアーマーというらしく、最上位とまではいかないが可成りの高位高級な魔導金属を用いた鎧らしい。
これより高位の武具は幾らでも存在するとはいえ、憑依前にプレイをしていたゲームなら、冒険の最初期では絶対に有り得ないくらいの装備品、更に鞄の中身もどんな優遇措置だと言わんばかりに入っていた。
ヒールポーション十個、マジカルポーション五個……早い話が回復アイテムというヤツで、ヒールポーションが傷薬、マジカルポーションがMP回復薬だ。
転移石を五個……二個一対の物であり、予め半分を街の前やダンジョン前に置いておけば、もう一つの石を使って転移が可能な緊急脱出アイテム。
解毒薬と解麻痺薬と解石薬をそれぞれに五個ずつ、名前の通りで状態異常を解除してくれる。
属性強化や攻撃にも使える精石を各々十個ずつ。
ルビーロッド、魔術師のローブは予備装備。
テントや寝袋などを詰め込んだお泊まりセット。
水筒と弁当……パーティ全員分が入っている。
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