第2話:目覚めた少女

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 布団をガバリ! 跳ね上げると目を覚ました。  キョロキョロ、〝少年〟は首を振りながら辺りを見回している。 「……え?」  それは極々、普通過ぎるくらい普通なアパート。  テレビがあり、蒲団が敷かれ、本棚が置かれている本当に極普通なアパートの一室である。  だが然し、普通である事自体はこの際関係は無い。  〝少年〟が部屋を見て驚いたのは決して普通の部屋を見てではなく…… 「此処は、何処ですか?」  自分の知らない部屋へと寝かされていた事実に……だった。  整理整頓はされている、だけどそれだけでしかない見覚えの無い部屋、訳が解らない〝少年〟は自身に何が起きたのか、全く理解が及ばずふと下を見遣る。 「へ?」  真っ平らだ……今着ている服も然る事ながら、胸元が真っ平らなのだ。 「な、何? なに? 何なの? え、そういえば声が変……?」  ペタペタと真っ平らな胸を触りながら声を出すと、今度は聞き覚えの全く無い声に戸惑う。  自分の声はもっと高い、それに慎ましやかだとはいっても、自分の胸は真っ平らではなかった筈。  何故なら〝少年〟は…… 「これ、腰の辺りに違和感が?」  下半身を隠していた布団を退けて驚愕する。 「ふえ!?」  プルプルと手を震わせながら、〝少年〟がソ~ッとソレに触れてみるとビクッとすぐに引っ込めた。 「な、な、な、な……!」  顔を真っ赤に染めつつ、見覚えの無い青いズボンを思い切って下げる。  ビクンビクンと脈打つかの如く元気に勃ち上がり、自己主張をする〝少年〟の下半身に付いてた〝モノ〟に注視した。  根元に根差した黒いモジャモジャとした毛、其処から生えた棒と袋。  棒の先に〝少年〟の知識の及ばない形をした赤黒いナニか、だけど大雑把にではあったが知識が無い訳でもなかった。  何よりも、本来なら識らぬ筈のソレに関する知識が引き出せる。 「は、は、排泄と……こ、子作り……の為の?」  そんな知識を引き出した途端、頭の中に浮かび上がったのは〝子作り〟シーンであり、遂には…… 「キャァァァァァァァァァァァァァァァァアアッ!」  絶叫してしまった。  そう、何故なら少年は……否、意識の上で云うのならば…… 「ど、ど、どうして!? どうして〝女の子〟の私の腰に……こ、こんな不埒なモノが!?」  〝少年〟が実は〝少女〟だったのだから。
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