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朝食を済ませ、ちゃんと食器を片づけてから、隣の和室の襖を開いた。
4畳半のその部屋は、タンスがふたつに小さな古びたテレビがあり、壁には上着やらシャツやらが掛かっていた。
そしてそれらの上に、ビニールが被さった制服とワイシャツが吊されていた。
もう衣替えが済んでいる季節なので、灰色のチェックのズボンとワイシャツだけを手にとった。
パリッとしたワイシャツの感触を確かめながら、袖を捲る。
ワイシャツはちゃんと持ってきていたが、せっかく用意してくれたんだ。大切に着よう。
どれもサイズぴったりできっと母さんが伝えてくれたんだと思った。
まだ吊されているブレザーにまたビニールをかけ、そっと撫でる。
そのままハンガーの部分を持ち、和室をあとにした。
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