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次の日、私は学校に行かなきゃいけない。ゼロを置いていかなきゃ…。 家の外を出て、部屋を見上げた。 「み~…」 窓から私を見送ってくれていた。 「いってきます…」 私はゼロに微笑んだ。 あ…今年初めての笑顔かもしれない。 ゼロにはある秘密の場所に隠れているように言ってあるから家族に見つかることはない。 私が開けなければ開かない仕掛けになってる。 その日の授業はあまり聞いてなかった。 ゼロが心配でたまらなかった。 いくら見つからないところに隠したって不安だった。 「紫乃ちゃん…?」 隣の席の子が話しかけてきた。 「…な…何?」 「大丈夫?顔色悪いよ?」 何故か…この子なら信頼してもいいと思えた。 「じっ…実は…昨日子猫拾って…家にいるから…心配で…」 「えっ…あの雨の中?紫乃ちゃんって優しいんだね~…で、子猫の名前は?」 初めてだ… 「えとっ…ゼロって名付けたの……」 私…人と話してる… 「可愛い名前だね~♪今日、見に行ってもいい?あたしの家猫いるからさ、餌のこととかわかるし!」 初めてだらけだ… 「うっ…うん。子猫って…何食べるのかわからなくて…困ってたの…」 「よしっ!あたしが何でも教えるわ!」 あ…名前…教えてほしいな… 「あのっ…名前…」 「あっ…言ってなかったね…あたしは早紀。よろしく!」 早紀ちゃん…かぁ… 友達…できちゃったぁ…
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