index1─過去と始まり

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「はっ?」 レオン以外の人達は 今レオンが言ったことが理解出来ていなかったのか一瞬呆けてしまう。 しかし、 「聞こえなかったのか!? 落ちこぼれはいらないと言ったんだ」 レオンは自分が言ったことに周りが追いついていないと知るともう一度言い直す。 「ふざけているのは兄さんの方だよ!!」 「そうですよ義兄さん! 人の命を何だと思っているんですか!!」 確かに この世界は実力が全て、力無い者は滅んでいく。 それが貴族だったら尚更。 だが、産まれたばっかりの赤ん坊をおいそれと簡単に捨てる程腐ってはいない。 「煩い」 セインやエリーの弟夫婦から過剰な程批判があったが、 レオンは一言で切り捨てると 一人ブツブツと 自己暗示を掛け始める。 「俺の子供は二人だけだ。そうだ二人だけなんだはは、ははははははは」 そう言うと レオンは口元を異常までに吊り上げ 狂った様に笑いだした。 この時、 レオンを取り巻く空気が一瞬にして怒気から殺気に変わり誰も何も言えなくなってしまった。 ――――――― ―――― ―― ―
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