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一緒にいた時間がなんだかよく分からないまま、三日間いた母は、実家の長野県へ嵐のように帰っていった。
とうとう、知らない土地に私は一人ぼっちになった。
でも、なぜか寂しいと思わなかった。
きっと、六年東京で一人暮らしした事があったからだろうか…
あ、そうそう!
凄いサプライズが待っていた。
なんとなんと、
名古屋の病院で同じ部屋に四ヶ月、同じ頸損で入院していたAさんが私より一ヶ月先に、同じリハビリ施設に入所していたのだ。
彼女は、私より重症の頸損の人だった。
幼い娘を一人で育てて生活している時に、職場の工場で頭から落下し頸を折ってしまったらしい。
「退院後はお兄さんの家に、娘さんと一緒に住むんだ」って、病室でいつも嬉しそうに話していた。
だから、まさかの再会にビックリしてしまった。
涙がとまらなかった…
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