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『で、その体化祭とやらはどうやって勝敗を決めるわけ?』
教壇の上にあぐらをかき、委員長の貴史を見下す様に麻衣子は言った。
勝敗って…
体育祭なら各種目の得点を合計し、最高得点を獲得したチームが優勝だが…
文化祭に勝敗ってあるんだっけ…
『いや、勝敗自体あるかわからないし…その辺は校長から発表あるだろ。』
貴史は麻衣子のスカートを指刺しながら下を見ろとジェスチャーした。
『ん?下…』
あぐらをかいた麻衣子のスカートはめくり上がり、男子生徒はそこに見える素晴らしき楽園を凝視していた。
『あのさ~』
『ん?』
『そういう事は最初に言えヤアァア!!』
麻衣子の閃光の様な右ストレートを浴びた俺はゆっくりと床に叩き付けられた…
『矢田君?あんまり大袈裟にしないでよ~、みんな誤解しちゃうじゃない。』
なに…が誤解…だ。
薄れゆく意識の中で貴史は今までの人生をダイジェストで振り返っていた…
『あいつか…』
C組の前の廊下から床にはいつくばる貴史を睨みながら拳を堅く握りしめる人物がいた…
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