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アリスは膝 胴 頭の順に地につく
返り血がアスファルトに一つの模様をつくる
そこに倒れるアリスはまるで地の池に浮かぶ水死体のようだった
しかしいつまでも見てはいられず
「霊夢!怪我はしてないよね?!」
霊夢
「…にとり…?あなた…」
にとり
「あちゃあ…腕切られてる…と、とにかくどっかに隠れて治療しよう!こっち来て!」
ぐいっと腕を引かれ 紅いアリスを背にして走り出した
ーアリスは 追いかけてこない
◆ ◆ ◆
いつもと何も変わらない だから いつもと同じ快晴
神社には 巫女と魔法使いが楽しく語り合う声が聞こえる
それがいつもの風景
それが私の日常
アリス
ー「ねぇ 霊夢」
二人で話したあの日
まだ覚えてる 鮮明に
あなたの笑顔も
にとり
「…ごめんなさい」
霊夢の手を引き走る彼女はそう 確かに謝った
にとり
「あなたたちが仲のいい友達だって…知ってたよ」
霊夢
「…」
にとり
「あなたの気持ち…察するよ 本当にごめん…」
霊夢
「…いいわよ…あんなやつ…死んで…当然よ…」
にとり
「泣きながら言っても…説得力ないよ…」
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