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……だから何で開くんだよ!
少し不満を抱えながらも、階段を降りていく“神様”に黙って付いていく。
「おぬし、テレビをつけろ」
「たくっ……。テレビくらい自分でつけろっての」
渋々とテレビをつけると、最初に映った画面は、変なお笑い芸人が一生懸命にネタをしている姿だった。
「見ておるんだぞ。いきなり画面が変わるからな」
ネタをやり終え、客が爆笑をしている最中に、突然画面が変わった。映っている画面には、慌てて紙を見ながらマイクを調節しているニュースキャスターの姿だった。
「ここでこの女はこう言う、番組の途中に失礼します。只今入った速報です。高級ホテルの○○ホテルが、何者かによって、爆破されました!爆発物や、犯人の手掛かりなどは、後ほど改めてお送りしますので――」
そして、そのニュースキャスターは喋り始めた。
〔番組の途中に失礼します。只今入った速報です。高級ホテルの○○ホテルが、何者かによって、爆破されました!爆発物や、犯人の手掛かりなどは、後ほど改めてお送りしますので――〕
俺はテレビの電源を切った。そして、“神様”の顔を見る。
「あんた……本物の“神様”なのか?」
「だから、さっきから言っておるだろうが」
“神様”は、ハァっと大きいため息を尽いた。
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