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「ほらよ」
「おお、わざわざすまんなぁ」
すまんなぁってお前が淹れるように仕向けたんだろうが。とは言えずに黙ってテーブルの上に湯気がたっているお茶を置いた。
「このお茶は優山が淹れたのかぁ……」
物珍しそうにお茶をジロジロ見ている。
「そんな珍しいもんじゃないだろが。そんな事より何故お前はここに来た。理由を言え」
「ふふ、決まっているだろ……? お前の根性を叩き直す為に来た!」
握り拳でテーブルをドンッと叩くと、その衝撃で湯飲みの中のお茶が波打った。
はぁ……こいつはどれだけ俺に付きまとえば気が済むんだ。
「お前さぁ、迷惑だと思わないの?」
「たとえ迷惑だろうと、そいつの為になるのなら喜んで迷惑をかけよう!」
駄目だ、もうこいつは駄目だな。言ってる事がもう駄目だ。
「だから優山、まずは友達を作れ! 気を許せる相手を作れ! そうすれば学校も楽しくなる。お前を見ていると放っておけないんだ!」
ハアハアと息を乱して熱弁する馬渕。こいつ、端から見たら変態だぞ。
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