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だから、俺はこいつの事を好いてない。完全に俺の妬みだがな。しかも、クラスが同じでやたらと俺に話しかけてくる。
「おーい、またそうやって無視するのか? だから何時も独りなんだぞ」
うるせーな。俺に構うなよ。
「独りでいい」
そっけなくそれだけ言って、教室に向かおうとしたら、いきなり肩を捕まれた。
「ダメだぞ! そんなこと言ってたら何時までも独りだぞ!」
独りでいいと言っているだろうが。もう勘弁してくれ。
「独りでいいって言ってんだろ? 俺に構うな」
「そう言う訳にはいかない! 私はクラスの学級委員長であり生徒会会長なんだ。だから、君をほっとく訳にはいかない!」
「……まだ生徒会長にはなってねえだろうが」
「これからなるのだから強ち間違ってはいない!」
「……」
もういいや。無視しよう。無視無視。早く教室に行こう。
俺は早足でその場から立ち退いた。後ろで何か言いながら付いてくる奴がいるが気にしない。気にしたら負けだ。
ものの一分で教室に着いた。この学校はめちゃくちゃでかいが、幸いにも俺のクラスは下駄箱から見える階段を登れば教室はすぐそこだ。
俺は元々開いていた教室のドアを通ると、先に中にいた奴等の視線が一気に俺に集まる。
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