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また登校中の時と同じく俺を見た奴等がコソコソ話し始める。
気にしてたららちがあかない。
俺は鞄を机の横に掛けて、机に突っ伏してそのまま寝た。
♂♀
「……い! おい! 起きろ!」
「ん……?」
俺はこの声で目を覚まし、見上げると、腕組みをしながら俺を見ている馬渕がいた。
「優山、もう皆帰ってしまったぞ」
帰った? 窓を見ると、眩しい夕日の光が目に染みる。
ふと時計を見た。あぁ、もう4時か。随分寝ちゃったな。帰ろう。
掛けている鞄を手に取り、帰ろうとすると、馬渕が話しかけてきた。
「起こしてやったのに礼も言わないのか?」
「お前が勝手にやった事だろ。礼を言う筋合いがない」
馬渕は、ばつの悪そうな顔をして、チョークを持って黒板に何かを書き始めた。
「優山! これを見ろ!」
バン!っと黒板を強く叩いた。俺はなんとなく黒板を見たら、そこにはウザイなどムカつくなど中傷的な言葉のグラフが書かれていた。
「これは私が皆から見たお前の事を聞いたグラフだ! こんな風に思われているのに何も感じないのか!?」
「別に何も?」
俺の言葉を聞いた馬渕は、先程よりもばつの悪そうな顔をしている。まるで苦虫を噛み潰した様な表情をしながら俺を見ている。
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