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「私は、殺されるの?」
発言をすると、どんな殺し方をするかで興奮していた<狂ったお伽話>のみんなは耳を傾けた
「アリス、君は…どうされたいんだい?」
にやにや…気味が悪いとは思わない
「私は…」
私は?どうしてここにいるのかしら
みんなは?どうしてここにいるのかしら
ただ一つ解るのは
「ねえ?どうして三日月兎はいないの?」
周りから歓声が挙がる
何故自分がそれを知っているかは解らない
歓声の意味も解らない
「「なぁんだ…今回のアリスは当たりだね…やっと本物のアリスが現れたね!」」
そうね、お兄様
そうだね、お姉様
また双子は微笑む
「実に、実に、実に、残念だアリス。君が本物ではなければ…僕は君の帽子…命を味わう事が出来たのに」
その言葉に不快になる事は無かった
何故か、昔から知っているような
懐かしさが浮かび上がっているから
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