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<ねえ、アリス。早く殺してしまわないと兎は逃げてしまうよ…アリス、お行き。迷いの…………扉に>
また、声が聞こえるの…
この声にだけは従わなくてはならない気がした
「迷いの扉はどこ?」
私が聞くとチェシャ猫が答えた
「それは、アリス。君の夢の中さ。」
「私の…夢の中?」
「そう、そう、そうだよアリス。君の夢はとても特別!」
そう、とてもね…
と帽子屋も呟く
「でも、夢なんて見せられる物で、見るものではないわ」
アリスは歎く。どうすればいいのかしら?と
「そのために僕がいるんだよ、アリス。さあ、僕を殺しておくれ」
死を怖がらないにたにた笑いはもう不可欠となりかけていた
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