第1章

3/10
前へ
/166ページ
次へ
俺はフラフラと歩きながら、クローゼットに辿り着く。 クローゼットを開けて、俺は着ていたタンクトップを脱ぐ。 「あ…っアヤ先に行ってるね、タケルちゃん…っ。」 綾香は顔を真っ赤にして走って部屋を出て行く。 (なんだ?俺の着替えくらい綾香はいつも見てるだろ?) そう思った瞬間。 ゴトゴトゴト!ゴンッ!! 何かが転げ落ちる鈍い音がした。 「綾香!?」 俺は慌ててシャツを着て、部屋の外に飛び出す。 階段の下で、綾香は尻を抑えていた。 (足滑らせたのか?) 「綾香!?大丈夫か!?」 俺は急いで階段を降りる。 「た…タケルちゃぁ~ん…。」 綾香は涙目で俺を見上げる。 「走ったりするから落ちるんだろ…。」 俺は綾香の手を取って、立ち上がらせる。
/166ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加