とある占い師のはなし

2/3
前へ
/5ページ
次へ
「とある占い師のはなし」 とある国の、とある魔法の学校に占い師がいました。 その占い師の部屋には 動物の死骸、骨、内臓。 様々なグロテスクなものが、大小の透明な容器に不思議な液と共に保管されていて、たくさん並んでいます。 黒いカーテン、何とも形容しがたいオブジェ。 怪しげな雰囲気を放ち、とても恐ろしく見えます。 また、そこにいる占い師も、悍(おぞ)ましい姿をしている、と誰かが言っていました。 ですが、占いは百発百中。 今まで一度たりとも外した事は無いんだそうです。 ―とある日のはなし どうやらこの占い師に興味を持ち、人がやって来たようです。 占い師の元に、新聞記者と名乗った一人の男がやって来ました。 新聞記者は、占い師に取材をさせて頂けないかと言いました。 初めは、断られるのだろうと思っていましたが、案外簡単に占い師は、「良いですよ。」とだけ応えました。 占い師の顔は部屋が暗くよく見えませんが、耳から生えた曲がりくねった葉のような、明らかに人間の物では無い何か角のような物が見えました。 眼は薄く発光している様に見えます。 不気味な紅がぎらぎらと光っていました。 新聞記者は、少し恐ろしく感じながらも、占い師の部屋の中へ踏み入りました。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加