~訪問~

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沈黙を破ったのは俊ちゃんだった。 「何黙ってんの?入れば?」 ドアを全開に開け、俊ちゃんは部屋の中へと戻っていった。 「お、おじゃまします…」 私もおそるおそる部屋へと入って行く。 二回目だというのに、すごい緊張する…。 リビングに行くと、ソファに寝ている未衣と、未衣の頭を撫でている淳の姿が目に入った。 「…未衣…大丈夫?」 未衣の顔を覗き込むと、頬を赤くしながら吐息をたてながら寝ている。 「今は寝てるよ。未衣、貧血起こりやすいからな…。瑠愛…悪いけど俊に明日の事とか話しといてくれる?」 淳は悲しい顔をしながら私に言った。 すごく未衣のことを心配してるんだろうなあ…。 すこし…羨ましい。  
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