~旅行~

5/12
前へ
/447ページ
次へ
「大丈夫!俺のいとこが旅館やってるから!」 淳はピースをしながら私に言う。 って言うことは…無料で泊まれるの? やったあ!! 私が心の中ではしゃいでいると、未衣が難しい顔をした。 「未衣?どうしたの?」 「いや…奥多川君…来るのかな…?」 未衣の言葉に私達、3人は沈黙した。周りの声がうるさく聞こえる。 そっかあ…。 あの俊ちゃんが旅行なんて…来る訳ないよね…。 3人で旅行もいいけど、淳1人男も可哀相だし、私…邪魔者だしね。 3人で俯いていると、教室のドアが乱暴に開いた。 みんな一斉にドアを見る。 私もゆっくりと振り向き見た。 開けたのは──…… ──俊ちゃんだった。  
/447ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18953人が本棚に入れています
本棚に追加