~旅行~

9/12
前へ
/447ページ
次へ
「…………」 俊ちゃんは黙り込む。 迷惑…だったのかな…? 私は淳を見る。 私の視線に気付いたのか、淳が口を開いた。 「行こうぜ!俺のいとこの旅館だし、無料だぜ!?そこの問題じゃないって?アハハッ」 笑い混じりで言う淳。 こいつに目で訴えた私が馬鹿だった…。 「俊ちゃん…」 「……行く…」 「うへ!?」 いま…なんと!? 瞬きをパチパチしてると 俊ちゃんがため息をつき 「行くよ」 と、呟いた。 ──行く? 行って…くれるの? え…ちょっと待って…っ 思いもしない返答に、ついてけない。  
/447ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18953人が本棚に入れています
本棚に追加