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私が頭を抱えて悩んでいると、俊ちゃんが口を開いた。
「外の空気吸いに行く?」
「……え」
思いがけない俊ちゃんの言葉。
私は状態についてけない。
え…?ちょっと待って?
俊ちゃんからのお誘い?
「別に嫌なら……」
「い、行きます!嫌な訳ない!」
あまりにも必死すぎて俊ちゃんの服の裾を掴んでしまった。
「あ…っごめんなさい」
慌てて俊ちゃんから離れる。
俊ちゃんは体の向きをかえ、玄関方面へと歩き出す。
私も後ろをついていく。
はぁ…。大胆なことをしてしまった…。
変な女だと思われたかな…?
俯きながら反省してると、
地元では嗅いだことのない匂いがした。
とても…心地いい……。
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