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ほてっている頬に、冷たい涙がつたった。
素直に…か…。
そうだよね…。
素直にならないと伝わらないよね─。
───そうだよ!!
私は立ち上がり、風呂を後にした。
─────……
「ハァーハァー…」
旅館内を猛ダッシュでくまなく俊ちゃんの姿を探す。
でも、スリッパだから本気では走れない。
だめだ…。居ないよ─…。
弱気になってきた私は、その場にしゃがみ込んでしまった。
ってゆうか…ここどこ?
無我夢中に走ってた私は、いつの間にか迷子になってしまっていた。
なんか──
10年振りに会った時──
俊ちゃんと再会した時みたい─
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