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「……俊ちゃん…」
「あ?」
人生で1番緊張している。
呼吸が…整わない。
落ち着け…落ち着け!私!
自分にそう言い聞かせ、口をゆっくり開いた。
「あの…聞いて欲しいことがあるの…」
私がそう言うと、俊ちゃんは静かに頷いた。
……よし。
大丈夫。叶わなくてもいい。
叶わなくても、私達は“幼馴染み”の関係で終わるんだから。
何も残らないよりはましだよ。
「…私ね俊ちゃんと6歳の時に離れて…ずっと…毎日泣いてた。
大好きだった、入りたてで、転校先の小学校にも行かずに…1人、ワンワン泣いてた。
でも、無理矢理でも学校に行かされて…友達もできたけど、全然楽しくなくて…。
俊ちゃんとはあんなことして遊んだのにって…比べてたんだ。友達と俊ちゃんを。
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