~再会~

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手ぐしで髪の毛をとかしながら職員室へと向かった。 …はずなのに……。 完全迷子になってしまった。 職員玄関って壁に小さく書いてあったのに、職員室はどこにもない。 少し歩けば着くだろうと思って歩いていたが迷子になってしまった。 「本当に最悪…」 水道場の横にしゃがみ込む。 早く…1秒でも早く俊ちゃんに会いたい。確かめたい。 本当にこの学校にいるのか。 私のことを覚えてるかを…。 「誰かぁ……」 鞄を抱き締めながら静かに呟く。 だが、広い廊下には響き渡ることもなく、小さな声は消えてしまう。 ここから出れなかったら…どうしよう。飢え死に。 そうだっ携帯があるじゃん! 携帯とゆう存在を思い出し、鞄の中をあさる。 「……ない…」 中身を全部、床に落としても携帯は何処にもない。  
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