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「奥多川…俊」
私は未衣の目を見ながらそう呟いた。
未衣も含めて教室にいた人がみんな固まった。
俊ちゃんの名前を聞いただけで。
「奥多川…俊ってあの？」
未衣の目は少し怯えながら私に問い掛けた。
私は静かに頷く。
「そ、っか…」
未衣は私の肩から手を離し、イスにゆっくり座る。
もう友達やってけないや。
とか言われたらどうしよう！
少しだけ涙目になりながらも未衣の返答を待つ。
しばらくして未衣は口を開いた。
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