~約束~

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「──っ待って!」 やっと出た声がこれだった。 私の声に俊ちゃんは、だるそうに振り向く。 ─…これが最後のチャンスだ─ 心の中で呟く。 私は意を決した。 「……俊ちゃん…私を…覚えてますか…?小倉瑠愛です…」 小さな声で、俊ちゃんに聞こえるくらいの声で私は言った。 心臓がさっきとくらべものにならないくらいにドクンドクンいっている。 その時─… 私は気付かなかったんだ─… 俊ちゃんが…悲しそうな表情をしてたことを─…。 それが何を意味してたことも…  
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