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「淳…俊ちゃん…学校来ないね。どうして?」
いじけてる未衣を『可愛い』と叫び抱き付いてる淳に聞いた。
私が言った途端に淳は未衣から離れて真剣な表情になる。
どうしたんだろう…。
俊ちゃんに何かあったの?
担任の『静かにしなさい』と言う叫び声が聞える中、教室は一向に静かにならない。
だけど、私と未衣は真剣な顔で静かに淳を見ていた。
数秒後、やっと淳が口を開く。
「この頃…俊、荒れてるんだよ…。通りすがったチンピラ共に喧嘩振りまいて…病院送りにするくらい、ボコボコにするんだよ…。
前の俊は売られた喧嘩は手加減しないけど、自分では吹っ掛けたことないのに…。
昨日俊ん家に行ったら顔に多少の傷をつくって、うなだれてた。
理由を聞いたけど、教えてくれなかったんだ…。
あんな俊…見たことねぇ…」
寂しそうな顔をしながら淳は静かにそう言った。
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