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「あ…っ!えっと…奥多川…俊君の家の番号がわからないんです…」
私は慌てて立ち上がり、おじいさんを見ながら言った。
私が言うとおじいさんは微笑みながら私の方へとゆっくり歩いて来た。
えっ?えっ?
私の横を通り過ぎると、後ろにある、何かわからないもののボタンを押し始めた。
チャイムを…ならすやつ?
数秒して、目の前にある自動ドアらしきものが開いた。
私の脳内は“?”が広がる。
首を傾げながらおじいさんを見てると、おじいさんはこちらを振り向き、
「奥多川さんの家の番号は395号室だよ」
と笑顔で言い放ち、私に手招きをする。
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