おでこに C H U

～体育祭～

390……392……394……

あった。395号室。

ここが…俊ちゃんの家？

ドアとにらめっこをしながら、ドアの斜め上にあるプレートを見る。

そこにははっきりと“奥多川俊”と書いてあった。

…どうして引っ越してしまったんだろう…。それにそもそも、何故不良になってしまったのか…わからない。

だから…真実を聞きたいの。
淳の口からじゃない。未衣の口からでもない。

俊ちゃんの口から─…聞きたいの…。

震える指がソッとチャイムを押した。

私にも聞こえる部屋に鳴り響いてるチャイムの音。

数秒すると、中から微かな音がした。

ベットが少しきしむ音が。