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「お前はそれを聞いてどうする?」
「…………」
聞いて…どうするって…。
ただ、一緒に体育祭に出たいだけだよ…俊ちゃん。
「体育祭…があるから…」
何故か声が震える。
別に何も怖くないし、怯えてもいないのに─…。
私は俊ちゃんの瞳に怯えてるのかな…?冷たい瞳に─…。
「体育祭?そんなのやってられっかよ。つまんねー行事なんかをよ」
そう言い放ち、俊ちゃんは突然立ち上がった。
私は俊ちゃんの行動に少しビックリし、一歩後退りをする。
立ち上がった俊ちゃんは冷たい瞳で私を見ながら近付いて来た。
一歩俊ちゃんが進む度に私は一歩下がる。
それを繰り返していると、私は後ろの壁に背中が着いてしまった。
逃げ場所は─…ない。
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