~体育祭~

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手首を動かそうとするが、俊ちゃんの手で押さえられていて、動かすことが出来ない。 足をジタバタさせようとしても、俊ちゃんの足が私の足と足の間にあって動かせない。 抵抗できないと感じたのか、恐怖感が襲ってきた。 ……この人は…ダレ? 「俊……ちゃん?」 私は小刻みに震えながらも、震えた声で言った。 精一杯の言葉だ。 しかし、俊ちゃんは眉毛も動かさず、私を上から睨み付けていた。 どうして…? 協力したいだけなのに─…。 私はただのおせっかいなの…? 私は──いらないの…? そう心の中で思うと、瞳から涙がこぼれ落ちた。  
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