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俊ちゃん家に行った日以来、私は俊ちゃんの名前を出さなかった。
淳は『どうして?』とか聞いてきたけど、未衣は何も聞いてこなかった。
多分…少し察知したんだろう。
私もその優しさが嬉しかった…。
日に日に体育祭当日が近付き、いつの間にか体育祭前日になっていた。
「明日は当日だ!今までの練習の成果を発揮しよーぜ!」
淳がクラスの皆に向かって叫ぶ。それに答えるように、クラスのみんなは『オーッ!』と声を揃えて言う。
やる気のなかった女子らもいつの間にかやる気になっていた。
でも…俊ちゃんがいない。
クラス“みんな”とは言えないよ──…。
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