18953人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんか…緊張してきたあ…」
未衣が唇を尖んがらせて小声で言った。
「お、俺は別に!」
淳はどもりながら言う。
小学生じゃないんだから…。
二人の会話に笑いながら歩いて数分、学校に一番近いマックに着いた。
未衣は『ポテト~』と歌いながら、走ってマックの中へと入って行った。
苦笑いで私は淳の方を見ると……、ドアに優しく微笑んでいる淳がいた。まるで、父親が我が子を見守るみたいに…。
吹いてしまった私。
「瑠愛?何笑ってんだよ」
赤い髪の毛を掻きながら淳は不思議そうに私に言う。
「アハハッ!もぅ…淳うけるーっ!!」
「な、なにがだよ!別にうけることなんか……」
「?」
淳が言い終わる前に何故か止まった。目を見ると、私の後ろの方をビックリした顔で見ている。
私はおそるおそる後ろを振り向いた。
最初のコメントを投稿しよう!