1071人が本棚に入れています
本棚に追加
箱を乱暴に持たれ、私の自慢の髪も乱れてしまったみたい
そして、箱を力任せに
こじ開けた
明るくなって見たものは、意地悪そうな女の子の顔
「生意気な顔!」
自慢の髪を持ちながら、箱から私を取り出した
逆さまにされたり
ドレスを脱がされたり
振り回したり…
エイダは抱きしめては
くれなかった
ベットにも寝かせては
くれなかった
毎日、私の自慢の髪を引っ張りながら、「声をおだしなさいよ!」と…
そんなエイダを見ても
ママは何も言わずに、
新しいドレスに夢中だった
「ママ…」
そして私は気付いたの
エイダは意地悪なんかじゃないって…
ママに構って欲しいんだって…
エイダは何でも欲しいものを手に入れたけど、
本当に欲しかったのは
ママがエイダを見つめる優しい瞳と「愛してる」の言葉
ドレスや宝石に目を輝かせるママ
そんなママを見つめる
寂しそうなエイダ
私の碧い瞳にしっかりと
焼き付いた
最初のコメントを投稿しよう!