一人目のご主人様

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「パパ~!お帰りなさい」 「ただいま、ほら誕生日プレゼントだよ」 「嬉しい!開けてもいい?」 「勿論だよ」 箱の外から、話し声が 聞こえる 真っ暗な箱が明るくなった時に、初めて見たものは、かわいらしい女の子 が私を見て、嬉しそうに微笑む顔 「パパ、ありがとう!」 私を抱きしめながら 嬉しそうに言ったの 最初のご主人様の名前は、アンナ いつも私達は一緒 お散歩に行くときも 眠る時も、アンナは私を離さず傍に置いてくれた 今でも思い出すのは 眠る前に必ずアンナが してくれるおやすみの キス… 甘いミルクの香 優しい声で、子守唄を歌いながら、いつも私より先に夢の中に行ってしまうアンナが、私も大好きだった 毎日が幸福だった だけど… その幸福も長くは続かなかったの…
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