二人目のご主人様

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私は毎日、アンナの事を 思い出していた 綺麗なガラスケースに 入れられ、道行く人の中にアンナを捜した 立ち止まり、硝子越しに私を見ながら溜息をつく 人々 そして私も気付いたの 私はとても高い人形だと… 私からご主人様は 選べない… ただ、毎日微笑みながら 碧い瞳でたくさんの人達を見ているだけ 「ママ、これでいいわ」 私を見ながら意地悪そうに笑ったの 私と同じ豪華なドレスを着た女の子 ママは私を見つめながら、お店の人に声をかけたわ 私は、ガラスケースから そっと取り出され、 また暗い箱に入れられたの それが二番目のご主人様、エイダとの出会い
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