ホッカイロ

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「……根暗の間違いだろ」 「自覚あったんだ」  ほい、本を返す。加賀はむっつり黙ってしまった。 「うそうそ。いじけないで」  本を開き、びっしりの文字を読んでいる。なによ、私が悪いみたいじゃん。まあ、悪いんだろうけどさ! 「加賀」  私は膝掛けを自分の机に置き、その上に座る。 「なんで毎朝早いの?」  難しい顔をして、加賀が本から目をあげた。 「水野はなんで」
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