ホッカイロ

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「私? 私は一番乗りが好きなの」 「ストーブに近づきすぎて、膝掛けを焦がすほど寒がりなのに?」 「こ、これはたまたま焦げただけじゃん」  ぷうと頬をふくらませ、足を動かす。突然、ば、と加賀は本を自分の目の前に開いた。 「……なに」  なにしてんの? 私は首を傾げて、加賀を見る。 「……椅子に座れ」 「先生まだだし、いいじゃん」 「パンツ見える」  ばさ、スカートを押さえる。 「……見えた?」  返事はない。 「これは毛糸のパンツだからね! 勘違いしないでよ!」  コクコク、頭が上下に動く。なんかこいつ…… 「可愛いかも」
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