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「誰?」
「友達。」
「どうかしたの?」
「30分で迎えに来るって。」ベッドの端に座ったまま言った。
「早く用意しなきゃな。」彼はタバコを口に咥えたまま動き始める。
「ごめんなさい。」
「梨香が謝ることじゃないだろう。」
「でも…」
「仕方ないよ、君は結婚しているんだから。」
「・・・。」
「言ったろ、俺は何年でも待つ。」
「うん。」私はうつむいたまましばらく座っていたけど、背中で彼が帰り支度をしている気配を感じて、慌てて自分も立ち上がった。
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