五つ葉のクローバー

思い出

そんなある日、
いつものように四つ葉のクローバーを探していたが、いつものように見つからずにへこんで病室へと向かうと

珍しくベッドを正せて座っていた

元気な姿のお母さんを久々に見たので、嬉しくなり駆け寄った

｢お母さんっ｣

｢今日も来てくれたの？｣

｢そうだよっ
お母さんどこも痛くない？｣

｢大丈夫よ
いつもありがとう｣

｢ありがとうなんて言われると照れるよぉ｣

｢うふふ
あっひざが土で汚れてるわ
どうしたの？｣

｢あっこれは
クローバーを探してた時に付いたのかも｣

｢四つ葉のクローバーを探しているの？｣

｢うんっ
お母さんに見せたくって｣

｢そうなの
そんなに汚れてるまで探してくれているのね嬉しいわ｣

｢でもどこにもないんだ、一生懸命探してるのに…｣

｢きっといつか見つけられるわ
でもあまり危ない所で探しちゃダメよ｣

｢うんっ
見つけたらお母さんに見せるから待っててねっ｣

｢それならいつも元気で待っていなくちゃね
待ってるわ｣

｢うんっ｣

二人はそれからたわいもない話で笑い合った。