君が言葉を紡がないように

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「私はあなたのことを…」 その先の言葉が否定形になるのを恐れた僕は、君に長く長く口づけた。 臆病者の僕は君に話すことを許さない。 君は僕の瞳に恨みがましい視線をぶつけた。 その瞳いっぱいに僕を映したくて、そんな視線に気づかないふりをして僕は君を想う。
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