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最初は君を自分の瞳に映すことだけで満足だった。
それだけで世界は輝いていた。
だけどあの日偶然言葉を交わしてから、それだけじゃ満足できなくなっていたんだ。
この病は進行が速く、あっと言う間に僕を蝕んだ。
病巣は転移を続け、終いには君への想いは全身に拡がっていた。
気づいたときには遅かった。
言葉を交わすうちにこの病は確実に僕を蝕んでいた。
君に逢えない日々は僕の病を加速させ、君を見るたびに声をかけずにいられなくなっていた。
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