一章【旅たち】

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「その剣にはいろいろな思いが 込められているわ」 ガイの気持ちに気づいたユリアが答えた 「いろんなおも・・・」 「最初の内は慣れない重さでぎこちないかもしれないけど直に慣れるわ!!」 ビシッ!!とガイの話もちゃんと聞かないで背中を叩きながら言うユリア 予想以上に痛かったのと キチンと話を聞いてくれなかった事に対し 目に涙を軽く溜めつつ すぅーっと息を吸い込み 澄んだ声で話す 「母さん今まで育ててくれて本当にありがとう!俺はこれからこの広い世界を見て たくさんの人達と出会い今の自分よりも一回りも二回りも成長して帰ってくるから!!!」 母からそして父から貰った大切な剣を腰に付け 最愛の母に向けて放った言葉 母は目に溢れんばかりの涙を溜め 最愛の息子を抱きしめて 「いってらっしゃい・・・必ず帰ってくるのよ・・・」 「ああ!必ず・・・!」 ただ一言そう言った。
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