一章【旅たち】

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「ガイ君・・・私がいつも口うるさく言っている事はちゃんと覚えてますか?」 そのヴァンの表情を読み取ってか ガイも一段と真面目な顔をして 「はい!」 と答えた。 それを聞いたヴァンも話を進める 「まだガイ君には難しいかも知れない、けどその気持ちを忘れた時!剣は只の人殺しになる事を決して忘れてわいけないよ」 「肝に銘じておきます。」 ガイの返答に満足したのか 「それでは村の者達には私から話しておこう。それにしてもユリアさんはどうしたのかな?」 ガイの母親が見送りに来ていないことに疑問を感じるヴァンであったが 「母さんとならさっきちゃんと話してきたので」 この一言でヴァンには伝わったらしく 「そうでしたか」 と、にこやかに笑った 「さてと、見送りも私一人と心もとないですが行きましょうか」 そう言ったヴァンは頷いたガイと共に村の少し外まで歩いた・・・ 何やらその風景ただじっと 見つめている人物がいた そうユリアだ 「ガイ・・・あなたの運命がどんなに過酷なものでも決して下を向かず歩き続けるのよ・・・きっとあなたならできる・・・・愛してるわガイ・・・」 誰にも聞こえない独り言 ユリアはガイの背中が見えなくなるまでそこを見続け やがて一粒の涙を流した・・・ 村の外まで来たガイ達 「師匠!この辺りまでで平気です!」 無言で頷くヴァン 「それではガイ君御武運を 何かあったらすぐに連絡してくださいよ」 「はい!!!」 ガイは透き通るような声で返事をし 二人は固い握手をした 「行って来ます!!」 (行ってくるよ母さん・・・) 一章 【旅立ち】完
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